台湾は日本と文化が違って、不動産に対して考え方も全く違います。こちらは買いたいけど買えない私なりの意見ですが、ご参考になれば幸いです。
何で不動産を購入したい
日本人の知り合いに「家を買いたい」と言ったら、「家を借りれば良いじゃない?」と言われることが多いですが、台湾人の知り合いに言うと、「早いうちに買わないとまた値上がりするよ」と言われることが多いです。
台湾人と日本人、家を買うかどうかについて、考え方が大きく違いますね。日本は経済、政策、バブル、転勤が多いなどの理由で、家を買うより借りる方が良いという価値観は一般的かもしれませんが、中国語に「有土斯有財」という言葉があって、土地があれば財産があるという価値観は一般的です。
自分の家じゃないと落ち着かない
借り家は何歳まで借りれるでしょうか?ずっとですかね?
借り家だとインテリアは好きなようにできないし、大家さんから「出ていってほしい」と言われたら、引っ越さないといけないし、良い物件を借りるに年齢制限もあるし、そう考えると不安しかないです。
転勤が少ない
日本では転勤が多そうですが、単身赴任、海外赴任など良く聞くんですが、台湾では少ないと思います。少なくとも、今までエンジニアとして働いてきて、「転勤しなければならない」という状況はほとんど聞かないです。
それに台湾は小さくて、台北から新竹まで新幹線で30分くらいでいけるし、通勤も全然ありです。台北の家が高くて買えなくて、桃園で家購入することも珍しくないです。
台湾では不動産は投資用
日本はバブル時代があったが、台湾ではまだっていうか…これからっていうか、とにかくないです。私の知る限り、2003年SARSが流行っている時期だけに、不動産価格が下がった、それ以外ずっと上がる一方です。何十年も続いているし、これからも続いていくようです。
私は買えない方なので、値落ちしてほしいけど、周りの投資に熱心の友達、上司たちにもたくさん聞いてみました、「不動産価格いつ落ちるんですか?」って
「いつでも落ちませんよ」とみんなが言いました。
本当かどうかわかんないけど、自分が聞いた人はほとんど不動産を持っている人ですね。その人たちにとって値落ちしてほしくないから、「値落ちしないよ」って答えてくれたのでしょうかね?
2020年からの価格上昇率
こちらは2020年から2024年まで台湾で7つの都会のQ1(1~3月)の不動産価格上昇率です。「全台」は台湾全土の平均上昇率です。2022年には何かあったかわからないけど、上昇率が高かったです。なんと平均17.6%!新竹はありえないほど高くて35.5%です!
つまり1000万元で買ったマンションは、1年経って1355万元になります!355万元を日本円で計算すると1690万円です!!会社員として働くより全然儲けます!もちろん地域にもよりますが、不動産にとって一番大事なことはポジションですね。でも35.5%は新竹の平均だから、35.5%より高いところもあるということですね。
基準が違って比べないものだと思うけど、参考に東京の不動産上昇率も調べてみました。「2024年の公示地価では東京都の地価は住宅地で4.1%、商業地で6.3%の上昇」とのことです。
5年間新築価格推移
こちらは台湾で7つの都会の新築価格の中央値の推移です。一番高いところはもちろん台北です。2932万元を日本円で計算すると1億3961万円です。台北はすでに高いので上昇率はかなり低い方です。
前「新竹は台湾で一番年収が高いところだ」って記事を書きました。新竹の不動産上昇率は本当に半端ないです!5年間で139.3%なんて信じられないじゃないですか!?
政府は何もしないの?
したはしたけど効果がありませんでした。
炒房(chǎo fáng):不動産の中国語は「不動産」のままも通じるけど、もう一つの言い方は「房地產(fáng dì chǎn )」です。「房」は家、建物など、「地」は土地、「産」は財産です。房を炒めるというのは、温度が上がるみたいに価格が上昇するということです。つまり、投機目的で不動産を購入して、短期間で価格が上昇した後に売却することです。
打房(dǎ fáng):「炒房」の反対で、家の価格を抑えるだめに政府が介入する行動です。
「禁止炒房」は政府の方針だけど、「打房政策」もたくさん出したけど、結局ルールを守らない人に利用されてさらに「炒房」に有利になって価格が上昇してしまいました。
房地合一
2021年の「房地合一」政策では短期間で売却すると高い税金を課されます。2年以内に売却すると税金が45%、5年以内だと35%が課されます。しかし、最終的に課された税金分が価格に含まれるため、不動産がさらに高くなってしまいます。
新青安政策
最近の「新青安政策」は2024年6月施行され、不動産を持っていない若者(青年)がより低い利子で、さらに長い借入期間でローンを組むことができるようになります。しかし、この政策が投資目的の人々にも利用されているため、「新青安炒房政策」と皮肉を込めて呼ばれています。
桃園の不動産価格をみてみよう
自分は桃園出身で桃園で不動産を購入したいので、調査した結果を皆さんにシェアしたいと思います。
(レート1台湾元=4.8日本円で計算する)
購入したい地域
「青埔」という、桃園高鉄周辺です。
何でここが良いかというと、まず高鉄という台湾の新幹線を利用するなら、台北や新竹に通勤することが出来ます。台北まで20分で、新竹まで15分だけです。
もう一つは海外旅行が好きで、桃園高鉄はMRTの空港ラインと繋がって、電車1本で桃園空港にいけます。私には最適な場所です!
ですが欠点もあります。ルーローハン、まぜそばなどの飲食店が少ないです。日本ではそもそも住宅街は飲食店と別々で日本人は気にしないかもしれませんが、台湾では一人暮らしだと自炊と外食のコストはあまり差がないので、外食することが多いです。飲食店がないと非常に不便です。
実際この辺りに来たことがある方ならわかると思います、この辺り…畑と工事中のマンションしかありません!アウトレットとデパートはあるけど、毎日デパートで食べる人は…いないじゃないですか?学校もないし、子育てに良い街なんて全然そうではありません。
関心な価格は…?
新築から見ましょう!!すごく安い物件とすごく高い物件はもちろん両方あるけど、とにかく平均的な物件をシェアします。実際の購入価格はネットで調べた価格と異なることが多いので、あくまで参考としてご覧ください。
台湾の不動産価格は「坪」で計算します。1坪は約3.3平米です。
もう一つは台湾のマンションでは「公設比」というものがあります。例えばロビー、エスカレータなどの共有スペースは「公共設施」と言います。例えば100坪の公設比50%のマンションを買うと、実際マンションのスペースは50坪です。
駅まで歩いて20分くらい「日日和」という物件です。
平均価格は1坪42万元(201万円)で、3LDK、46.9坪、公設比33%なので実際使えるスペースは22.92坪です。今売っている2階にある物件の価格は2088万元(1億22万円)です。
うん…高いですね。1000万元ぐらいの物件も頑張って探してみました!「青埔八苑」という物件はなんとたった1098万元(5270万円)です!!
築2年、駅まで歩いて20分、18.55坪だけで実際使えるのは11.59坪の1LDKです。 価格は安いけど広くなくて1坪は59万元(283万円)です。新築より高いです…。
そして築10年の家も探してみました。2088万元(1億22万円)です。
歩いて20分、6階にある物件です。中古というけど安くなっていませんね。1坪41万(196万円)です。
たまたま不動産屋のお姉さんと話していて、予算1000万元(4800万円)ならこの辺りにどんな物件がありますか?と聞いたら…「ありません」と答えてくれました!2LDKも1700万元以上(8160万円)するから、1000万元は厳しいですよって言われました。
1000万元の不動産購入するに必要な年収は?
調べてみたら、こんな情報が出てきました。「住宅ローン借入金額は年収の5倍弱」、「35年ローンを組んだ場合、借入可能額は年収倍率6.5~7%」。つまり一般的は年収の5~7倍ですね。
台湾で頑張れば頭金は価格の2割だけで良いので、借入金額は800万元になります。例えば800万元の1/7なら114万元(574万円)です。ちなみに、2022年台湾の年収中央値は51.8万元(248万円)です。
つまり年収574万円の人は、桃園高鉄駅周辺で1LDKの家を購入することは可能です。
残念ながら、私の年収は100万元に達していません。たとえ達したとして、コツコツ頑張って稼いだお金をすべて使い果たして1LDKのマンションに交換する気がありません。
すごくマイホームがほしいけど…価格を調べたら…やめるしかないね🥲
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