台湾人はどんな方法で中国語(台湾華語)を入力しているのかを紹介したいと思います。
はじめに
ネイティブの私にとっては当たり前すぎて、わざわざ説明しようと思ったことはありませんでしたが、ある日に中国語を勉強している日本人の友達に、こんなことを聞かれたんです…
「台湾で売ってるキーボードに、注音以外の漢字も書いてあるけど、それ何?」
「パソコンで入力するとき、声調を打たないといけないんだよね?」
考えたことがないですが、聞かれると…「確かに!」って思いました。
私もこんなに日本語を勉強しているのに、ネイティブの人たちは、どんな風に入力しているのかを考えたことがないですね。
というわけで、大したことではないけど、ただの豆知識ですが、私の知っていることを皆さんにシェアしたいと思っています。
一番ポピュラーな入力方法
私の知る限り、中国語の入力方法はいくつがあります。もちろん、一番使われているのは「注音」です。

台湾では幼稚園から「ㄅㄆㄇ」を習い始めるので、台湾人なら必ず注音ができます。(海外育ちならできない人もいるかもしれません)
一方で、外国人が中国語を学ぶときは「拼音(ピンイン)」を覚えることが多いです。注音の符号を覚えるより、ローマ字で書けるピンインの方が覚えやすいですし、中国ではピンインを使っているので、中国と仕事をするなら便利だからです。
台湾で売っているキーボードには、ほとんど「ㄅㄆㄇ」が印刷されています。左上から順番に37個の記号があります。

声調もキーで入力します。2声は「6」、3声は「3」、4声は「4」、そして1声は「スペースキー」です。なぜこの配置なのかは…私も知りません(笑)
そして友達からの質問:
「パソコンで入力するとき、声調を打たないといけないんだよね?」
答えは…
「はい、パソコンでは声調を必ず打ちます」
例えば「我」を入力するとき、「ㄨㄛ」だけでは変換されません。声調を入れないと、文字は出てこないんです。
でもスマホの場合は、「ㄨㄛ」だけで候補がすぐに表示されます。私も日本語を入力するとき、この機能にすごく助けられています。少し間違えても正しく入力できます。
他の入力方法
使う人は少ないですが、他の方法もあります。
嘸蝦米
「嘸蝦米(mu xia mi)」という入力法は、10年ほど前に流行っていました。注音より速く打てるのが特徴ですが、慣れるまで少し時間がかかります。嘸蝦米はローマ字を使いますが、漢字の形、音、意味などいろんなルールがあります。
例え:
ちょっと複雑そうですが、慣れると速くて誤字も少ないようです。
私はできないから、実際は注音よりどれくらい早くなるのかわからないです。でも学生時代に嘸蝦米ができる人は少しかっこよく見えました。
倉頡
もう一つ「倉頡(cang jie)」という方法もあります。

これは漢字を部首に分解して入力します。台湾で売っているキーボードには「日」「月」「金」などの部首が印刷されています。
例えば「明」という字は「日+月」は「AB」+スペースキーを入力すると変換します。

こんなのコード表もありますね。一見すると…とても難しそうですね。最初は暗記しなきゃいけないことが多いので、習得難易度は高いです。
発音に頼らず形で入力できるので、漢字を書ければ入力できます!誤字も少ないようです。
台湾人なのに注音で入力できない…?!
私の知り合いの中に、注音で入力できない人(40代)がいます。
初めて聞いたとき、とてもびっくりして「海外育ち? ㄅㄆㄇができないの?」と聞いたら、
「そうじゃなくて、昔は嘸蝦米で打ってたんだ」と言いました。
嘸蝦米が有料になったあと、その友達は課金したくなくて、ちょうどアメリカに行くことになり、注音キーボードを覚えるのが大変だったので、ピンインはローマ字だけで入力できるので、そちらを選んだそうです。

多くの台湾人はピンインを使えないけど、学ぼうと思えばそんなに難しくないと思います。
終わりに
台湾では「注音」が一番ポピュラーな入力方法ですが、人によっては「嘸蝦米」や「倉頡」、あるいは「ピンイン」を選ぶこともあります。

私の周りに「注音」で入力する人がほとんどだ~
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